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里山を守り生きぬく人々との出会い
林業見学・交流ツアー2005 参加レポート
平成17年7月9日(土)・10日 (日)
茨城県八郷町森林組合にて
平成17年7月9日(土)
9:00 東京駅出発
まだ梅雨の真っ最中、雨をたくわえどんよりした雲の下、東京駅でバスが出発するのを待つ。
休みの日に久しぶりに早起きをし、弁当をもって皆と一緒にバスに乗り込む。参加するのは、20代から40代の森林の仕事に関心をもつ40人。関心をもつといっても、何せ経験のない人がほとんどだから、いったいなにを体験するのか緊張気味の面持ちだ。
バスの中、主催者が挨拶。森林、林業に関するビデオ。森林の現状が少しだけわかった。鉈やのこぎり、チェーンソーなど現場の様々な道具の扱いを見ながら、本当に出来るのかな?などあれこれ考えてみる。
11:00 茨城県八郷町に到着
そうこうしているうに現地に到着。迎えてくれたのは、茨城県林業協会の方や八郷町森林組合長はじめ作業員の方々。班分けをしてさっそく現場へ向かう。
「林業で一番大切なのは安全です。」主催者の言葉が頭に響く。
12:00 昼食後に、いよいよ作業。
5分ほどで本日の現場へ到着。ヘルメットと鋸を渡されて、組合長の今日の作業の説明をうける。まず、木をよく見ることが大事だそうだ。木を伐るといっても森林伐採とは訳が違う。間伐は、森林の管理に必要不可欠な作業だ。成長過程において木の選別をする。良い木を残しそれ以外を伐る。
ひょろひょろっとした木でも、のこぎりではなかなか骨が折れそう。
まず、うけ口をつくってからおい口を伐る。
場合によってはひっかけて引っ張る。おしたり、引いたり、自然の中にある1本1本違うものを伐る訳だから、単純作業のようでそうではない。これはなかなか奥が深い。
森林の中で弁当を食べた後、さっそく班に分かれて、さらに作業員から指導を受ける。それから3時間、悪戦苦闘、木々と格闘する。いつの間にか汗がびっしょり。終わるころにはいくらか森林の中も明るくなったようですがすがしい。
多い人で7本も伐ったというが、実際の現場ではその数倍をチェーンソーで一気にこなしていくということだ。
16:00 つくばねオートキャンプ場にて宿泊
今日の宿泊は森林組合が運営するオートキャップ場だ(一部国民宿舎)。
森林組合といったら林業。木を育てて伐るだけじゃないのか!?と思ったら大間違い。
今や森林組合も事業の多角化の時代。林業という枠にしばられていたら、とうてい生き残ってはいけないだろう。
夕食兼交流会では、昼間の指導をうけた森林組合の方と語らうことが出来た。「茨城にこいや。」あったかい言葉をいただいた。
平成17年7月10日(日)
8:30 寺子屋で森林講義
寺子屋といっても国民宿舎のホールであったが、座敷にずらりと並んで木崎真森林組合長の話を聞いた。戦後の日本の林業から現状にいたるまで、せつせつと話された。御年82歳とは思えないはっきりとしたしゃべり方は、天晴れだ。
「木を育てるのは、人間と同じ。最初が肝心なんだよ。」
故郷の地で先祖からの里山を守って生きてきた、その生き様を垣間見た。同時にどうにもなりそうもない、いやどうにかしないといけない森林管理の現状うかがい知ることが出来たような気がする。
さて、私に何が出来るのだろうか?自問自答する。
11:00 森林組合長の山を見に行く
その後で組合長の所有の山を見学に行った。
ますますその御年にはみえない軽快な足取りで私たちを先導する。
自分が植えた杉の木、銘木である大山桜、漢方薬である野草を植えた斜面、流れる沢、そのひとつひとつについて丁寧に教えてくれた。
M組合長自ら手入れをするというこの森林は、農林水産大臣賞を受賞し、時代劇などの撮影の舞台としても使われるそう。森林も愛情をもって手を入れてやれば宝となるのだ!
帰りがけに組合長の家に寄らせていただいた。茅葺き屋根の立派なお屋敷だ。森林、里山を守って生きてきた男の「ふるさと」がまさにそこにある。
16:00 東京へ再び戻る。
土と汗にまみれた40人が東京に戻った。
コンクリートとビルの谷間に再び立ち、まるで夢をみていたかのように我にかえる。
地に足をつけ生きていくことの大切さを知り、初めてかけがえのない命の営みを続けていくことが出来る。
もしかしたら、里山で生きる、自然を相手に生きるということで本物の自分になれるんじゃないか、そんな気持ちがした。そうして出会った人と森林に感謝して家路についた。
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